ディズニーはなぜ模倣品対策にあそこまでこだわるのか?
なぜ模倣品対策は必要なのか、なぜ模倣品を放置してはいけないのか。日本国内では競合製品や市場内における模倣品の対策に関してそこまで高い意識を持って取り組んでいる企業はそこまで多くはないであろう。一方で海外ではアップルやディズニーなどのようなグローバルカンパニーは模倣品に対しては毅然とした態度で徹底的に対策を講じている。
それら模倣品対策を徹底的に取り組む企業や業界と、そうでない企業や業界においては、そこで働く企業や社員の考え方や目的、ポリシーが明らかに違うという。とある経営者のインタビューでそれらがなぜ必要でメーカーや特に市場を形成し開拓する立場においてその市場を衰退させないために必須であるかということが語られていたのを目にした。
以下はとある日本人経営者が模倣品対策や特許侵害への対応に関して自社での失敗や取り組み事例にも触れながら分かりやすく解説されていた為、参考になるとして、こちらにて紹介させて頂いた。
日本企業にもこういったカスタマーファーストの理念を大切にした企業や経営者が増え、社員レベルでもそういった考え方で市場形成やビジネスを捉えることができる人材が増えていくことを願いたい。
模倣品対策を徹底することが結果的に消費者やファンに支持され続ける市場を維持することができ、市場自体も成長させていく要因の1つと考えることができるのではないだろうか。
ある意味ジャニーズ事務所による所属するタレントのように自社製品の知的財産権を守る、模倣品を徹底的に排除する取り組みが日本企業にも求められているのかもしれない。
誰のために模倣品対策を行うのか?
当然自社のブランドや利益、販路を守るために模倣品対策を行うという回答が多いであろう。しかしそれはあくまでも結果論であって目的ではない。
模倣品対策は
製品やブランドを利用する消費者やファンを守るためにある
ものである。機能不足等の粗悪品やアフターサービスの行き届かないコピー品などが市場に出回ると、少なからずそれを手にとってしまう、購入してしまう消費者が生まれる。
たった一度きりの失敗であったかもしれない。しかし粗悪品を手にしてしまった、それが店頭にあることで使うこととなってしまった消費者やファンには結果的に残念な思いをさせてしまう、期待を裏切ってしまうこととなる。
それは氷山の一角であったとしても、それを放置し続けることによって中長期的にはその市場を支えてくれている消費者やファンは離れていき、それらを扱う店への期待をも損ねてしまうことに繋がる。
それが積み重なることで結果的に製品、ブランドから別の選択をすることにつながるだけでなく、市場自体からも離れることとなり市場は淘汰、衰退していくのである。
市場開拓者は消費者(利用者)を率先して守る義務がある
特に市場を最初に構築したパイオニア企業やプレイヤーは模倣品を絶対に放置してはいけない。また市場を創造する者は唯一特許という武器を以て模倣品を排除することができる権利を有しているのも事実である。それを行うか行わないかだけなのである。
日本企業も目先の利益を追うだけでなく、模倣品対策をすることは先ず消費者を守ることであり、その結果、自社ブランドや自社製品が流通する市場を維持することができ、そこから利益が生まれていくものであるというディズニーやアップルのようなカスタマーファーストの理念を以てビジネスを形成していってほしいと思う。
日本語で具体的且つ事例に沿って模倣品対策がなぜ企業にとって重要なのかを分かりやすく解説されていたため引用させて頂いた。
同社では模倣品対策の専門部署「模倣品対策室」を設置し専門社員が常時監視と対策、訴訟対応を行っているという徹底ぶり。市場も同社も急成長を続けている。
北の達人コーポレーションとは?
同社が取り扱う商品一例
参考
模倣品とは? 特許庁公式HP