Airウェイト│順番待ちシステム分析結果
順番待ちシステムブランド名
Airウェイト
提供企業
株式会社リクルート
分析・総合評価
総評
企業規模や情報セキュリティ、知的財産権への取り組みなどは全社をあげて取り組んでいる点はさすがであり、国内有数の上場大手企業の安心感はある。
システム面でのアップデートも常時行われており新しい機能の追加・更新も定期的に確認できる。国内数十万アカウント数を抱えると言われてるエアレジを基盤とし、連携することで飲食店の経営における必要な機能を補完可能なオールインワンタイプの拡張システム。
敢えて課題があるとすれば、順番待ちシステムでの専用プラットフォーム(メディア)がなく、導入施設での会員数を伸ばす手段が限られている点があげられる。
CRMやリピーター獲得販促機能は弱い。またリクルート社としては、国内数千万人規模のPonta会員基盤を有効活用できる環境があるにもかかわらず、順番待ちシステム導入施設にとってはそれを最大限活用できる仕組みが提供されていない点は非常に惜しい。
アプリ型となり、インストール後はすぐに利用開始可能。初期運用コストを抑えている反面、保守サポートもSLAを明確にしている点では、臨機応変柔軟な対応を求める飲食店のような施設にとっては受け入れ難い部分はあるかもしれない。
ただ順番待ちシステム業界を2分するシステムの1つであることは確か。検討の選択肢には必ず入れて比較検討すべきシステムといえる。
各項目定性コメント
※各6項目毎の評価分析指標(何を以て評価指標としているか)はこちらを参照
実績
順番待ちシステムとなるAirウェイトは同社が提供するエアレジを基盤としたAirシリーズの1機能として2015年頃から市場へのリリースを開始。飲食店ではチェーン店には業界最大手のEPARKシステムに比べるとあまり多く普及していないものの、他のPOSレジ機器よりもエアレジの導入費用が安価なことからエアレジを導入する個人店は国内数十万店と言われており、その一部がAirウェイトをオプションとして利用している。飲食業界ではEPARKに次いでシェアは高いものと見られている。
信頼性
資本金400億円、企業としての売上は2兆円を超える国内最大規模。順番待ちシステムは同社のライフスタイル事業の「Airシリーズ」内1機能として販売。ホットペッパーなど有名なメディアも展開しており、大規模な会員基盤を抱え情報セキュリティ面にも万全の環境を構築。知的財産権への取り組みも企業ポリシーとして掲げるなど特許保有も確認できている。大手企業も安心して導入検討を行うことが可能。
機能性
発券とメールでの呼び出しといった標準機能だけであればアプリをインストールするだけで利用可能。その他機能はオプション。予約や呼び出し領域のカバー領域も広い(基本機能以外は有料オプションで補完)。他社との最大の違いはエアレジなど「Airシリーズ」製品との連携による拡張性。唯一欲を言えばEPARKのように大規模なメディアと連携がされていないから新規会員獲得等販促集客施策やリピータ販促面では劣る面もある。ただし小規模な店舗でそこまで必要はないのであれば十分な機能は実装されている。
コスト
受付管理や発券とメール呼び出しだけであればアプリのインストールのみで使える。ユーザーがWebからも受付できるようにするにはベーシックプラン月額11,000円への変更が必要に。更に窓口ごとの呼出管理や自動音声による呼出、発番範囲の指定、受付番号の連番表示など込み入った機能を使うにはスタンダードプラン月額22,000円の契約が必要。電話呼出・SMS呼出は従量課金制となっており、利用回数に応じた金額が使った分だけ請求される仕組み。機器はIpadを持っていればかからないが、ない場合はプリンターと合わせて別途購入が必要となる。
サポート体制
基本的にはコールセンターでのメールと電話サポートがメインとなる。一部首都圏などでは大手カメラ量販店にAirシリーズの専用サポート相談窓口が設置されているがオンサイト保守などは全国的な保守体制構築は標準プラン内では公開されていない。一部Usenグループ企業との連携により有償保守サービスを提供するなど補完サービスのプランは別途用意されている。ただし自前での保守サポートサービス領域は限定的と見られる。