ウェイティングシステム(WPC)│順番待ちシステム分析結果
順番待ちシステムブランド名
ウェイティングシステム
提供企業
ワールドピーコム株式会社
分析・総合評価
総評
コロワイドグループ内の回転寿司や焼き肉チェーンなど業態毎にカスタマイズしたシステム提供を行っており、利用シーンを優先した機能開発がされており洗練されている。一方、グループ内だけでは規模の原理は働きづらく、導入の際は一定の開発・維持・保守サポートコストの負担増は避けられない。機能面ではスシローやくら寿司といった他の回転寿司チェーンで既に実装されている機能との類似性が非常に高い一方で同社は同領域における特許は保有していないことから知的財産権の侵害リスクは他の機器よりも高いと考えられる。グループ外の企業が導入を検討する場合にはかなり入念な事前調査が必要となる。
また、現在の所はコロワイドグループ企業の一部ブランドのみへの提供体制となっており規模感は上位二社と比較すると圧倒的に少ない。これは安定稼働には欠かせないサーバーやインフラへの投資規模に比例する重要な要素。導入店舗規模での課題が露呈したのが2021年にカッパ寿司が単独で実施した半額キャンペーン実施時期に発生したサーバーダウン障害。ネット上では一時期予約が出来ないなどのクレームが話題となり、結果ブランドやキャンペーン自体の評価を下げる事となってしまった。安定稼働を支えるインフラ整備は体力、経験値、システムレベルの3点が揃わないと実現しない事をある意味可視化した事象でもあった。
各項目定性コメント
※各6項目毎の評価分析指標(何を以て評価指標としているか)はこちらを参照
実績
外食大手企業コロワイドグループのシステム開発会社。順番待ちシステムはかっぱ寿司などコロワイドグループの一部ブランドに提供。グループ外企業への導入はほぼなく飲食業界内市場シェアとしては限定的。
信頼性
資本金は7,500万円だが、コロワイドグループとして親会社の支援を受けられる関係にあり、グループ単位での信頼性は高い。一方で順番待ちシステム領域における特許保有は同社及びコロワイド名義でも全く確認はできておらず、グループ外の企業が同社システムを利用する場合には特に注意が必要と見られる。特に回転寿司チェーン同士の競争は激しく他社特許の侵害リスクは常に抱えている。
機能性
くら寿司、スシローのシステムと比較すれば劣る部分はあるもののユーザー利便性と店舗側の運用面を加味した機能を実装。特にかっぱ寿司に提供されている順番待ちシステムは同業界のくら寿司、スシローに続き機能的となりレベルは高い。
コスト
非公開ではあるが、グループ内企業毎にカスタマイズ提供されており一概に比較はしづらい。
サポート体制
同社ではコールセンター事業も展開し、グループ内企業のカスタマーサポートも受託していることからサポート領域における体制は充実しているものと思われるが保守領域については未知数。